店舗開発の肝! 売上予測の精度を上げるには?

山添 崇範

売上予測は経営的な判断を行い、継続的に安定した店舗経営を行うために重要なものです。

新規出店時においても重要な施策になりますが、精度の高い売上予測を立てるのは、プロの店舗開発マンでも非常に難しいです。

店舗物件は工業製品ではないため、世の中に同じ物件は存在しません。そのため過去に成功した店舗とほぼ同じ条件で出店しても、次の店舗も成功するとは限らないのです。

売上予測の概要は、以下のコラムを参考にしてください。


今回は、売上予測が重要である理由、売上予測の立て方や流れ、精度の上げ方についてご紹介します。

売上予測のこんなお悩みありませんか?

店舗開発マンの経験だけに頼っていませんか?

店舗開発のご相談を受けるなかで、売上予測は、これまでの店舗開発マンの経験と感覚をもとに立てているとよくお聞きします。 ですが経験と感覚のみで判断してしまうと、予測を立てる人によって売上予測が変わってしまい、店舗の収支にバラつきが出るといった弊害を招くこともあります。社内の誰もが納得できる売上予測を立てるためにも、属人的ではなく社内に蓄積された実数データをもとに作成することが必要です。

不正確な売上予測が不振店や出店機会ロスにつながる

新規出店において「ここなら絶対に成功する!」と楽観的に判断してしまうと、物件を貸主様の言い値で契約することになったり、他社との物件競合により想定よりも高い賃料で契約してしまうことが起こりやすくなります。
売上予測を高く見積りすぎると賃料に見合った売り上げを確保できず、不振店となってしまう可能性が高くなります。

逆に失敗しないようにと売上予測を低く見積りすぎると、支払える賃料額が少なくなり物件を見送る、競合に競り負けるなど、物件の確保(契約)ができず、せっかくの出店機会を逃してしまうことにもなりかねません。

売上予測が重要である理由

企業が安定した経営を行っていくために、売上予測は必須です。
精度の高い売上予測を行うことで、的確な経営判断ができ、企業の売上拡大に貢献できます。

売上予測がないと出店戦略を立てられない

精度の高い売上予測がないと先の見通しが立たず、投資回収に何年かかるのか分からないため、次の出店計画に影響が出ます。

多店舗展開の初期段階では、1店舗の出店を失敗するだけでも会社全体へのダメージが大きく、うまくいっている店舗まで閉店を余儀なくされてしまうケースもあります。そのため、売上予測に基づいた出店戦略を立てることが重要です。

検証することで失敗を次に活かせる

出店がうまくいかなかった際に、社内の実数データに基づいた売上予測を立てておけば、その原因を検証することにより、同じ失敗を避けられます。 継続的に安定した成長を行うためにも、予想や直感ではなく、社内に蓄積された実数をベースとした「予測」を立てることが求められます。

売上予測の流れ

売上予測には様々な分析方法がありますが、一般的な流れは次のとおりです。
1: 商圏データなどの数値データの準備
2: 各データが売り上げにどの程度影響を与えているのか確認
3: データの分析、システムの構築
4:ブラッシュアップ

1:数値データの準備

必要なデータは大きく分けて2つあります。
・既存店のデータ
・出店候補地のデータ

既存店の売り上げ(客単価、客席数、稼働率、回転率)、候補地と既存店それぞれの坪数、席数、ロードサイドか駅前か、建物の何階か、入口の広さ、駐車場の台数など、

データは多ければ多いほど精度は高まります。中小企業の不利な点として「既存店が少なく、データに乏しい」が挙げられます。少ないデータでも予測は可能ですが、その分精度は落ちてしまいます。その場合は類似の先行しているチェーン店を参考にします。

2: 各データが売り上げに与える影響度を確認する

1で集めたデータから、売り上げにどのくらい影響があるのかを数値化します。
データ自体の精度に加え、この取捨選択も売上予測の精度に直結します。
どの数値がどれほど売り上げに影響するのかを算出するにはある程度の経験も必要です。

 3:データ分析、および分析システムの構築

データを分析し、どの数値データを使用するかを確定します。
どの分析方法やシステムが最適であるかは、いろいろと試してみないとわかりません。
大手飲食店では、巨額の資金を投じてシステムを導入し、売上予測を行っています。
そのような予測ツールを使用しても、機械的に出した予測値にその物件固有のポイントを加味して算出するなど、ひと手間を加えなければ予測精度は上がりません。

 4:分析システムのブラッシュアップ

分析システムを活用し精度の高い売上予測数値を出せるようになったとしても、定期的なブラッシュアップは必要です。少なくとも年に1度、できれば半年に1度は見直す必要があります。

近年、建築スピードがはやくなり1年で街の様子はがらりと変わります。競合店が出店したり、便利なお店や人気のお店ができると人の動きも変化します。人の流れが変わると、売り上げにも影響します。

オープンから3カ月程度経過すれば、検証できるデータが揃いますので、新店を出店した結果のデータ反映も必要です。

精度の高い売上予測とは?

精度の高い売上予測を行うためのポイントをお伝えします。

正確なデータを用意する

当然ですが、売上予測に使用するデータには正確さが求められます。
基本的にデータ数が多ければ多いほど予測の精度は高まりますが、売り上げにあまり関係のないデータまで取り込んでしまうと、精度は高まりません。重要ではないデータを見極め、適宜除外していきましょう。

売上予測を過信しすぎない

売上予測に関しての注意点ですが、あくまで売上予測は統計をもとにした“予測”に過ぎません。そのため100%的中するものではありません。最後は実際に現地を見て判断を下すべきです。
勘と経験だけでなく、現地での調査を行うことで、精度の高い売上予測を行うことができます。

定期的なブラッシュアップを行う

定期的に売上予測のシステムをブラッシュアップすることで、精度は確実に上がっていきます。
単に更新を加えるだけでなく、各種数値の相関などを追っていくことで見えてくることもあります。

役立つツールを活用する

Excel
最もメジャーな表計算ソフトであるExcelも売上予測に活用できます。
Excel2016から「予測シート機能」が搭載されています。過去のデータから予測を行いグラフ化してくれる機能で、売上予測作成に活用できます。

SFA
SFA(セール・フォース・オートメーション)などのITツールを活用することで、リード情報の入力で売上予測できるツールも存在します。会社ですでに導入されているのであれば活用することをおすすめします。導入は比較的高額であるという点は抑えておきましょう。

まとめ

売上予測は多店舗展開を考えるうえで重要な指標になります。

売上予測の精度を上げるためには自社に合った指標を作り検証する、それを次の出店に活かし、定期的にブラッシュアップしていくことが重要です。

売上予測のデータを出店の一次判断、二次判断に使用し、スピード感をもって店舗出店に取り組むことが、多店舗展開を成功に導く秘訣です。

「売上予測が重要であることはわかったが、システム構築に割くリソースがない」「忙しくて手が回らない」「計算方法が分からない」「何からはじめていいかわからない」などお悩みの方に向けて、店舗開発ジャパンでは簡易の売上予測サービスを提供しています。

簡易なものではありますが、経験豊富なプロの店舗開発マンが貴社に合わせて売上予測システムを構築します。商圏調査などの手間をなくし、出店可否判断が速くなります。

売上予測ツール導入への最初の一歩として、ぜひご検討ください。

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執筆者プロフィール

山添 崇範

店舗開発ジャパン 代表取締役社長

奈良県奈良市出身。関西学院大学経済学部卒業。2000年、ワタミ株式会社に入社し、店長業務、エリアマネージャーを歴任。その後、店舗開発部に異動し、店舗開発業務に従事。本部長として全国47都道府県にて約150店舗の新規出店・店舗展開に携わる。2020年、BCホールディングスグループにて店舗開発等のコンサルティング事業会社「店舗開発ジャパン」代表取締役に就任。店舗開発のプロとして、様々な業種、業態の出店サポート、コンサルティングに従事している。物件・立地を一目見ただけでお店が繁盛するかがわかる、と自負している。
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